都会の方が歩きやすい

池袋から西巣鴨まで歩いた。池袋からどうやって三田線に乗るかを友人二人と話しているうち一人が「歩きならどこまで行ける」と言うので、僕のAndroidケータイでgoogleマップを眺めてみたところ、たまたま目に付いた西巣鴨まで歩けるじゃないかと。

ハンズの辺りから北上してモスバーガーの角を出るまでには、昼飯時のスーツな方々が多くいた。僕が初めて就職をして渋谷のセルリアンタワーの辺りを知ったときに似ていた。この街も一面的に成り立っている訳は無くビジネスの場所もあるんだなと。その中に専門学校があるのも同じだった。セルリアンタワーの周りの方がウソっぽいけど。

明治通りも池袋六又交差点を抜けると、その先にあるのはバス停とマンションが並ぶ変わりばえの無い風景だった。静かな町だなと思った。車の通りはあるのだけど、嫌に刺激してくるものが無い町並だった。ただ陽射しの圧を感じながら歩いていた。ぽつりぽつりとあるガソリンスタンドとコンビニが歩いていることを認識させ、手元のケータイはリアルタイムで僕の居場所を指していた。あとどのくらい歩くのかは分からなかった。調べることもできたのにその時は思いつかなかった。

時間にして30分くらいだったか。凱旋門を見立てたような大正大学の入り口を見て西巣鴨駅は目の前だと分かった。すぐには三田線には乗らず、白山通りとの交差点にある懐かしい雰囲気のゲームショップで少しだけ涼ませてもらった。文字通り冷やかしになってしまって申し訳なく思う。

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こうして街と街が繋がっていることを久しぶりに生で見ることができた。4年ほど東京に住んでいた僕でも、駅と駅が線路で繋がっていることしか頭の中ではイメージできない。それぞれの駅を中心とした街は異なる空間に存在しているような錯覚がある。

ところで東京という所は、歩くには良い所だと思う。自動車に依存せざるを得ない状態が続いた地方は、その辺をトボトボ歩いているだけでも居心地があまりよろしくない。